再び島に静寂が訪れた。昼間だというのに少し薄暗い。 曇り空はまるで参加者達の心を映しているかのようだった。 無機質な金属の小さな小屋。 その扉が開き、中から姿を現した男の服は血で染まっていた。 マシンガンを片手に持ち、辺りを見回す。 あの放送に釣られてここへ来た者はどうやらいないようだ。 Diceは自分のナップザックから地図を取り出し広げた。 ここは放送室。ここから近くて人が密集していそうな場所は――。 次の計画を考えるDiceは、 たった今、レギュラーの2人をマシンガンで撃ち殺した罪悪感など微塵も感じていなかった。 むしろ久しぶりの殺人に快楽を感じ、次の獲物を求め人が溜まっていそうな場所を探していた。 ――優勝。 ただそれだけが彼の揺ぎ無い目標であった。 「!?」 地を踏むような物音に、素早く体を回転させマシンガンを構え引き金を引いた。 ぱらららららっ とリズミカルな音を発し、マシンガンが火を噴く。 もうこの衝撃にも慣れてきたところだった。 これくらいでいいだろう――。 そう思い発射を止めた銃口の先には蜂の巣になった塩コショーの2人が転がっていた。 「よし!次行くか!!」 撃ち殺したのは誰なのかの確認すらせず、Diceは立ち上がり動きだした。 ――レギュラー・塩コショー死亡 【残り36組】 本編 進む 乃 ◆5DYYl3NWdY |
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