足元に転がる二つの死体。 大量の血液は大地を汚し、死の色へと染め上げる。 それらを前に、男は何一つ罪悪感など感じていなかった。 ただ一つ浮かぶ感情――爽快感。 二人もの人間が、たったこれだけのことで動かなくなる。 こうも人の生命を左右できるのは、この武器のおかげなのだろう。 これはこの殺人ゲームで支給された武器の中で最強の部類に入る。 これがあれば――。 今自分の前で無様に横たわるコンビ――スパークスタートは、 自分と実力や人気は大して変わりは無いだろう。コイツらはためしだ。 本当の目的は違う。エンタに出ている人気芸人たち――。 青木さやかや長井秀和、アンガールズ。アンジャッシュ、インパルス、ドランクドラゴンに陣内智則――。 エンタを支えていると言っても過言ではない彼らを――いや、自分以外のすべての芸人をこの武器で抹殺する。 そうすれば自分は、この若手お笑いブームでトップに立つことができるかもしれない。 そう考えるだけでぞくぞくし、口から自然と漏れてくる笑いを止めることは出来なかった。  「ふっ――ハハハハハハハハハハハハハハっ」 森の中、不気味な笑い声が響き渡る。 木々の間に隠された血まみれの死体は、死の臭いを放っている。 それらすべてを覆い隠すかのように、闇は深くなっていった。

――スパークスタート死亡

【残り66組】

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