スタートから何時間たったかわからない… フラフラとあてもなくさまよい続けて誰にも出会わなかったのは奇跡というものだ。 まだ信じきれない現実を逃避する為に今日の収録にはどんな話をしようか、 ドッキリなのだからオーバリアクションな反応がいいかなどと 考えてしまう自分に嫌気がさした。 そっと木にもたれかかり気持ちを整理しようと深呼吸をした。 大阪も決していい空気ではなかったがここよりはましだろう。 鼻をツンとした臭いが通っていく…。 それが血の臭いだと気づくのにだいぶ時間がかかった。 暫くしてナップサックに入っていたリストを確認する。 活字でかかれていた文字がこの殺風景な景色と同化していた。 なじみのコンビ名がいくつもつらなりその隣にかかれている名前。 『こんなの芸人殺しやで、ネタなんかそう簡単に沸くもんやないのに…』 なんていってたつい最近が懐かしい… 。 もし気づいていればすぐに番組を降りていただろう 。 なんとか生きなければ……その為には仲間が必要だ。 リストを確認してかつて東京のコント番組で一緒に共演した。 ポイズンガールバンド・アンジャッシュ・エレキコミック・長井秀和 ・インスタントジョンソンの名前に小さく爪で跡をつけた。 まずはこいつらを探そう…そしてこんな馬鹿な闘いを一刻も早くやめよう 。 一人で少年漫画のように奮起する自分を見て苦笑してしまう。 昔は泣き虫で昔だってあたりさわりのないように生きていたのに 「そうと決まればやっぱり自分の身ぐらいは守らなあかんな」 司会で鍛えられた巧みな話術だって立派な武器である。 ナップサックを地面にひっくり返し中身をあさる 。 数日の食料とサバイバルナイフこれは当たりかもしれない 。 「…ん?」 底に眠っていた武器を手にとるどうやらこれを主力に闘うようだ。 サバイバルナイフよりもこれの方が幾分リーチが長い。 飛び道具をつかわれたらおしまいだが至近距離の攻撃は危険だ 。 暫くはこれで闘おう
陣内の手にはしっかりとハリセンが握りしめられていた

【残り63組】

本編  進む

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