悲しみなんて感じてちゃいけないんだ。 だって俺達は生きるんだから。
「…なぁ渡部、」
「どうした?」
「とりあえずさ、ナップザックの中とか確認しといた方が良いんじゃないかと思って…」
「そうだな…」
児島の手をひいて教室を出た渡部は、とりあえず隠れる場所を探そうと歩き回っていた。 信じたくは無いが、このゲームにのってしまうかもしれない人間に出会う前に児島とどこかで話したかった。
「じゃあ一旦ここで確認しとくか。」
ナップザックを覗くのは気がひけた。 そこには少しばかりの食料と地図、方位磁石、参加者名簿、そして…
「…渡部、何だった?」
「んー、…何だこれ。」
渡部のナップザックには液体の入った小さなビンが数個入っていた。
「なんだろうなぁ…これ。」
渡部は何度かビンを振ってみたが、専門家というわけでも無いのでよくわからなかった。 (説明書ぐらいつけとけよな…) とりあえずビンをナップザックになおした渡部は、児島の方に向き直った。 そしてまだ確認していない児島の武器取り出そうと、ナップザックを覗きこんだ
その時、

――パァァン!!

銃声。
それは
「っ、…隠れろ!!」
この非情なゲームがついに始まった事を知らせていた。

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